提灯は寺院、神社にとって欠かせない奉納品。
 何十年もたってボロボロになった提灯を修理したり、先代の父が作った提灯が修理に出されてくるなんてこともしばしば。
 人から人へ、時代から時代へとちょうちんは引き継がれていきます・・・・・

 この仕事はいまでも思い出深い。
 新潟県中条町にある重要文化財指定の木造建築として有名な「乙宝寺(おっぽうじ)」の超特大の巨大提灯は直径2.5メートルあります。
 昭和62年に私も含めて4人の提灯職人が10日以上かけて作りました。
 職人が減ってしまった今、なかなか協同作業することも少なくなってしまったが、久々の協同作業という意味でも心に残る仕事でした。

[左:和尚さんと比較すると
提灯がいかに大きいか
よくわかると思います]


[いよいよ仕上げ!
慎重に心をこめて仕上げ・・]

[380年の歴史を誇る3重塔
当時の最高建築技術で建てた美しい塔]
 「乙宝寺」は736(天平8)年に開かれ、「今昔物語」にも登場する新潟屈指の古刹(古いお寺)。
 境内には、380年もの歴史を誇る三重塔(国指定・重要文化財)がそびえ立ちます。松尾芭蕉も「奥の細道」の旅の途中に参詣し、「うらやまし浮世の北の山桜」と歌を詠んだといいます。

・場所:新潟県北蒲原郡中条町乙
・アクセス JR中条駅より坂町病院行きバスで30分、乙下車徒歩0分




[重厚な門の奥にずっしりと下がる提灯]

[「菅谷不動尊」の文字がくっきりと書かれた提灯]
菅谷不動尊は日本三大不動尊の一つとして、また三国伝来の霊場として遠く北海道、ハワイ方面にまで多くの信者をあつめています。正式には諸法山管谷寺(真言宗)といい鎌倉時代に源頼朝の叔父にあたる護念上人が開基しました。

・場所:新潟県新発田市菅谷
・アクセス JR新発田駅下車、駅前通り(100m先)より小出口・上荒沢行バスで約30分

関口提灯店 電話:0250−62−0250