ここだけの話 発展途上のスキーヤー

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(はじめに)
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「愛と勇気」
2008.9.9 重心を落下させるということ

全てのスキーヤーに平等に与えられる課題。斜面を下るということ。

2008年5月14日初心者のその後」で記述した内容が再登場。
今回も外足に着目して考察したい。(内足については後日)

・・・ターンの外側になる足が「自分より高い位置」⇒「自分の横」⇒「自分より低い位置」に移動することになる。
・・・ターン外側の足が「高い位置」⇒「横」⇒「低い位置」に移動する。
これは、初心者にも高速度で滑るレーサーにも適用される、避けられない条件である。・・・

この高さの違いを数値化してみたい。

左右のスキーの外側エッジから外側エッジまで仮に40cmの幅であったとする。
斜度10度、20度、30度の斜面でどのくらいの高低差になるのだろうか?

その斜度を真横に横切る時が高さの最大値となるはずだ。

【フォールラインに対して真横に向いた時の高低差】
10度の時:約7cm
20度の時:約14.6cm
30度の時:約23cm

実際のスキー滑走でスキーが真横(フォールラインに対して90度方向)に向くことは止まる時以外はまずないと思う。
現実的なスキーの向きはフォールラインに対して0〜45度の範囲にあることが多いと思う。

その45度方向に移動する場合の高低差は、上記表の値の2分の1になるはずだ。

【フォールラインに対して45度に向いた時の高低差】
10度の時:約3.5cm
20度の時:約7.3cm
30度の時:約11.5cm

スキーの滑走スピードによって発生する遠心力に対して重心をどこに位置して対応するか、ということは後から考えることにする。
ここで言いたいのは、足元の高低差を感じているだろうか?ということである。

例えば、指導員検定種目であるプルークボーゲンを滑る時に、ターンの入り口からフォールラインへ向くまでの4分の1回転で、足元の位置が3.5cm下がっているという感覚、そしてフォールラインに向いた所からターンの後半までの4分の1回転で、さらに足元が3.5cm下がっているという感覚、そんな感覚を持って斜面を移動しているだろうか?

(さらに、ターンでは直線運動ではなく曲線移動なので、落下する分量はフォールラインに絡んでいる時が分量が多くなる。)

急斜面であっても、ターンの入り口からいきなりターンの後半が現れることはなく、4分の1回転で10cm位足元が下がり、さらに4分の1回転で10cm位下がるのである。

オフトレでスキーのイメージを作っている時の殆どは平地でリハーサルをしているのではないだろうか?

平地の上でターンをイメージして滑走スピードに対応する重心位置の移動をイメージしても、その基盤となる外足の高さが変わっていないことに気付かなければならない。

2008年にSAJ教育本部が編集した「スキー検定受検者のために」のDVDを見てほしい。

種目により斜度が違い、スピードが違う。しかし、外足の足裏から肩までの距離は変わらない。
斜度変化に適切に重心移動ができている結果の表れだと考えている。



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