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2015.5.30 横滑りの時、腰が回ってしまう方へ


今回は「心技体」の「体」についてです。

ターンの後半の山回りの時間帯や、横滑りでの基礎練習の時、「腰が回ってしまいますね。」と指摘を受ける時があります。
私も指導している時に、起きている現象として説明します。

そういうスキーヤーへ対して、
「腰が回らないように気を付けましょう」と言う指導を見かけますが、はたして、適切な指導なのでしょうか?

左外足の時に腰が回ってしまう現象写真は先週の月山での滑走時のものです。
スタートから5ターン目のシーンです。
スキーの向きに腰の向きが合ってしまいました。
できれば、腰はフォールライン方向に向けて、スキーと腰が捻じられた状態にしたい、ところです。

私の場合、右外足の時は、うまく捻じれができるのですが、左外足の時は、うまく捻じれができません。


思い起こすに、大人になるまで育った家は、和室の生活スタイルでした。
特に、食事の時は、いわゆる「ちゃぶ台」でした。その時間帯全部を正座できない子どもでしたから、足を崩して座ります。

正座の位置から、腰の右側に両足を出し、左腰で上体を支えるような態勢で、毎回食事をしていました。

つまり、右外足時の態勢に特化した筋肉の使い方を習得してしまい、左外足の態勢を習得することが皆無だったようです。

ですから、若い頃から左外足の時に腰が回ってしまう現象が時々発生していました。

先週から通い始めた「接骨院」、私は「左脚が蹴れない状況にあること」「足首の捻挫の影響で左脚のアライメントが崩れているのでは?」と相談して診断していただきました。
まず、中臀筋、梨状筋、ハムストリングをほぐしていただきました。股関節回りの筋肉にアプローチしていくことを優先しましょうということになりました。

2回目以降の通院からは、うつ伏せで脚を持ってもらっての「内旋筋、外旋筋」をほぐしていただきました。
ここがポイントでした。

「内旋筋、外旋筋」が固く動きが悪い状態でしたから、左脚の内旋がうまくできず、左外足の時に、うまく捻じれができなかった訳です。
この筋肉への働きかけがうまくできるようになってきましたので、左脚の内旋がレスポンス良くコントロールできるようになってきました。

運動パフォーマンスは、筋肉の動きの影響が大です。本来の可動域が確保できていなければ、影響が出てくる(現象が見える)のです。
【人間の骨格は筋肉が支えている】という意味は深いものがありました。もっと若い時にこれを知っていれば・・・

運動パフォーマンスを改善するためには「腰が回らないように気を付けましょう」と、心に訴えても意味がありません。
腰が回ってしまう原因の筋肉の使い方を探り、自分でコントロールでないようなら、フィジカルコーチに相談することが、パフォーマンスを高める近道です。

また、若い成長期にある選手でも、筋肉が固くて可動域が狭いと聞きます。
私のように、中殿筋が弱くなっていて力が出せない現象があったなら、腰回り全体の筋肉の可動域を見直してみましょう。


月山にて

左脚に重みを乗せられないシーンも、まだまだあります・・・。
雪が消える前に、もう少し雪上で試してみようと思います。


 

【追記】
横滑りの時、腰が回ってしまう方へ(2) 2016.3.22 もご覧ください。

 


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