内脚の動かし方を覚えよう


パラレルターンでの切り替え

パラレルターンの運動構造パラレルターンの運動構造を説明する内容として、
【舵取り】 と、 【切り替え】の2つに分類される、
と言われてきました。
果たして、そのとおりでしょうか?

スキーがスムースに動く滑り(タイムが速い)と、
スキーがギクシャクする滑り(タイムが遅い)を比較していると気づいたのですが・・・

【切り替えは2つあります。】
1) スキーヤーの切り替え。
2) スキーの進行方向の切り替え。

【スキーヤーの切り替え】とは、
図の緑色の丸印の場所で行われます。
外脚の入れ替え、入れ替えに伴いスキーの傾き方向が入れ替わります。

【スキーの進行方向の切り替え】とは、
図のピンク色の丸印の場所で行われます。
スキーの進行方向が、右向きから左向きにというように、進行方向が入れ替わります。

だからこそ、ピンク色の部分から、内脚の股関節を外転する動きを加えていくことで、スキーはスムースに動いていきます。

この「内脚の外転」を加えることで、スキー進行方向と、スキーヤーの腰の向きに差ができ、いわゆる【くの字姿勢】が見えてくるのです。
「横滑り」「シュテム」と共通していますので、パラレルターンを目指す方は、動きを加えてみてください。

【伊達公子さんの切り替えしトレーニング 映像】
伊達公子さんの切り替えしトレーニング (2016.12.29 追記)

 

スキーの進行方向の切り替え

スキーは折り返している。【ターン】という意味を考えてみますと、スキーヤーの場合、【回転(旋回)する】と解釈するのが一般的でしょう。

別の見方をしますと、【折り返し】ということもあります。水泳での方向変換など・・・。
連続する回転をしながら、一定のリズムで滑り降りてくるスキーヤーを麓から見ていますと、一定の幅のエリアの、端から端へと、折り返しながら、移動してくるのが理解できます。


特に、スキーがフォールラインを向いてから、スキーは進行方向を変換していきます。
この時に、屈曲位にある内脚股関節を外転(開く)させることで、両スキーがスムースに進行することを体験することでしょう。

なぜ、これを最初に記載したかといえば、両スキーをフォールラインへ落としていきながら、プレターン(山回り)から、ターン運動を開始しますから、この内脚の動きを最初に必要とするのです。

【参考】
従来、外脚股関節を外転させて、内脚股関節を内転させて、パラレルターンにしていく、というような解説が見られましたが、
股関節の可動範囲として、脚伸展位での外転は45度、同様に脚伸展位での内転は15度と言われています。
ですから、内脚の内転だけでは、外脚の傾きに同調できないのです。
私は一所懸命に内転の練習をしましたら、筋肉を傷めてしまいました・・・。
そして、2016年2月に開催されたWC苗場大会を2日間コース脇で観察した選手の動作を整理してみると、
ターンの切り替えしの直後、外脚の外転と内脚の屈曲+外旋を、瞬時に行い、角付けを切り替えていました。GSも、SLも。

回転中のどの位置で、内脚の動かし方をどうするか

内脚の仕事とターンでの位置関係

【平地での練習(例)】

(1−1) 内脚を持ち上げる。(ターンの切り替えしが終わったら、内脚を曲げる。膝を谷へ落とし、身体の落下をリードする。)
股関節の屈曲内脚だけ、屈曲していき、短くなりく外脚は伸展位になる。


(1−2) 内脚股関節を外旋させる。(フォールラインに向かうまでの時間帯で、内脚股関節を外旋させると、内脚の脛は簡単に外脚の傾きとそろうようになる。レーシングコーチがGSシーンでスキーと腰は正対すると表現するのも、この動作を行うには、正対が必要な条件であるため。ただし、フォールラインに板が向くまでの時間帯に限る。)
(1−3) 内脚を外転(開く)させる。(フォールラインを過ぎたら、内脚を外転(開く)させる。)
内脚の仕事(1)

内脚の仕事(2)
(2−1) 持ち上げていた脚を着地させる。(山回りの時間帯ををイメージして)
(2−1) 外足(ブーツの向き)を、内足(ブーツの向き)に合わせる。(滑走時も、内脚が先に動かして、それから外スキーが追従してくる感じをつかむ。)

雪上では、(2−1)、(2−2)は、ラフに行います。(無駄が多い動作)
外脚でバランスを取り、内脚股関節を外転させます。動かす感覚を育てます。
一度感覚をつかんだら、スキーヤー自身が、自ら滑らかに動こうとしますから、指導者は余計な言葉がけをせずに、見守りましょう。

この動作に慣れてきましたら、パラレルターンを滑らかにするために、重心の移動を加えます。
内脚の仕事(3)
(3−1) 持ち上げていた脚を着地させる。(山回りの時間帯ををイメージして)
(3−2) 内脚でバランスを取るようにしたいので、外脚付近にある重心を、内脚寄りに移動します。
(3−3) 外足(ブーツの向き)を、内足(ブーツの向き)に合わせる。(滑走時も、内脚が先に動かして、それから外スキーが追従してくる感じをつかむ。)

なぜ、(3−2)が必要なのか、
それは、この時間帯に内脚でバランスを保持できたら、次のシーンで角付けを切り替えたら、直ちに次の外スキーでバランスを取ることができるからです。
なぜなら、「内スキー」、「外スキー」というのは、人間が考えた概念であり、左脚は左脚のままなのです。
「外スキー」でバランスを取っておいて、「次の外スキー」に乗り移ろうとするから、【後傾】を誘発してしまうのです。
だから、次の外スキーでバランスを取る準備をすることが重要なのです。

次に、切り替えしをする前に、バランスの主体を内スキーにしても、両スキーに重みが掛かかる場所を探しましょう。
ターン外スキーが浮くのであれば、それは内倒している(内側に行き過ぎ)ということです。
長くして使っていた外脚を、重みをはずさずに、短くして内脚として、バトンタッチしていきます。

ラディッシュスキークラブ 春休みジュニアスキー教室の夜ミーティングでレクチャーを受け、動作リハーサルを体験した翌日の滑走例】

 

Specail Thanks Mr & Mrs Koba !
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